ここ巨田大池とそれを囲む丘陵地は、1586年(天正14年)に上井覚兼の上井覚兼日記にも記されており、400年以前から島津家や佐土原藩の青年藩士が心身の鍛錬をかねたカモの猟猟場として許可されていました。
越網は約1.5mの柄に先端幅約2mのV字形の竹を組んで網を取り付けた形状で、夕暮れに餌場に低空で移動し、早朝に帰っくるカモの習性を利用し池を取り巻く丘陵の樹木を凹型に伐採して通り道を作り捕獲する狩猟です。このような古式狩猟地は石川県の片野鴨池と巨田池のみで、「鴨網猟」の猟場として2006年(平成18年)に県の無形民俗文化財登録され、現在は佐土原鴨越保存会が技の伝承に努めています。
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