現在、宮崎市内においてモニエル瓦の葺かれた住宅の塗り替え工事を行なっています。

1回目の塗り替えではなく、2度目の塗り替えとなります。

そこで、モニエル瓦とはどのようなものなのかを見ていきましょう!

モニエル瓦は、ラファージュルーフィング株式会社(Lafarge Roofing)が、フランスの建築資材会社が世界40か国以上に渡って販売されていた屋根材です。

日本法人名を日本モニエル株式会社といいました。

モニエル瓦には、商品名を「センチュリオン」と呼ばれる2つ山の瓦と「ホームステッド」と言うフラットなタイプの瓦がありました。

しかし、製品名で呼ばれることは少なく、社名のモニエル瓦と呼ばれることがほとんどでした。

因みに、この日本モニエル株式会社は、2010年に解散しておりまして、モニエル瓦は現在は製造されていません。

今となっては、貴重な瓦となっています。

割れなどがある場合は、塗装業者に予備瓦を探してもらうか、瓦屋さんに相談してみるのも良いと思われます。

瓦屋さんは、瓦葺き替えの時に取り外した中古のモニエル瓦をストックしている所も結構あります。

話が横道に外れましたが、このモニエル瓦は正式には「乾式コンクリート瓦」と言います。

セメント瓦とモニエル瓦の見分け方は、瓦の小口の部分に凹凸があるのがモニエル瓦です。

セメント瓦はつるんとしています。

また、予備瓦があれば、裏面を見てみると「MONIER」と書いてあるものもあります。

通常のセメント瓦とは異なり、セメントの上にスラリー層と呼ばれる、意匠性、耐熱性、防水性を持った特殊な層が施してありその上に保護クリヤーが塗布してあります。。

スラリー層はセメント、砂、骨材や着色顔料を固めてセメント瓦表面に塗布されています。

非常に機能性に優れているため、広く一般住宅に使われました。

しかし、新築から10年を過ぎてくると、保護クリヤーが劣化しスラリー層自体が露出し劣化して白っぽくなり、表面が粉状になります。

保護クリヤーのなくなったスラリー層は指などで擦ると簡単に粉状になります。

そして、段々とスラリー層自体が薄くなってきます。

劣化が進行しセメントの層が露出すると、セメントですから降雨時などに雨が染み込むようになります。

そうなってきますと、塗装か葺き替えが必要となってきます。

今流行りのカバー工法は、モニエル瓦の場合は適応できません。

葺き替えとなるとそれなりの金額がかかります。

やはり、一般的には塗装と言うこととなりますね。

しかし、このモニエル瓦塗装をするとなると非常に厄介です。

高圧水洗浄やケレン作業で、このスラリー層を全て剥がす必要があります。(洗浄の場合は、モニエル瓦の色が完全に出なくなるまで洗浄する)

スラリー層が残っていると、塗膜剥離の原因となります。

それに、建物周辺がスラリー層を洗い流した汚水でかなり汚れます。

洗浄時は、庭や近隣などに飛散しないように、軒樋などから足場にビニール養生を立ち上げるなどの飛散防止対策が必要となってきます。

スラリー層を完全に除去できたら、十分乾燥させてから2成分型のエポキシ樹脂の下塗材を浸透させるように塗布します。

そして、下塗り材が乾燥したら、もう一度2成分型のエポキシ樹脂の下塗材を塗布します。

要するに下塗材は2度塗りとなります。

最近では、モニエル瓦用の専用下塗り材なども販売されていますので、それらを使用すると安心ですね。

現在、施行中の物件は、所々に仕上げ塗膜の剥離が見られます。

スラリー層は完全に除去して塗装してありますが、下塗り材の塗布量が足りないようにあります。

スラリー層を除去した下地は、下塗り材の吸い込みが非常に多くなっています。

下塗り材は、キッチリと2度塗りしましょう!

モニエル瓦の塗装を業者に依頼する場合は、見積書に使用材料の商品名が書かれているかを確認してみましょう。

万が一商品名も書かれていない見積書を持ってくるような業者なら依頼しないほうが良いかもしれないですね!

商品名が書かれていましたら、ネットなどで検索して商品を知ることも大事だと思います。

また、業者任せではなくモニエル瓦についての基礎知識を勉強しておかれると失敗のない塗装工事ができるのではないでしょうか!

それでは動画でどうぞ!

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