今回は、塗装塗り替えの色選びについてお話ししてみたいと思います。

住宅の塗り替えは、結構な費用がかかります。「色がちょっとイメージと違うな〜」と言って簡単に塗り替えられるものではありません!慎重に検討して色を決める必要があります。

外壁の色を決める前に、近隣と同調させるのか、逆に目立たせるのかを決めましょう。
これが決まりませんと、色彩とか色調を絞ることができません。

通常、塗り替えをする業者がカタログ等の色見本を持ってくると思います。それと同時にカラーシミュレーションを作成してくれる業者も最近では少なくありません。

しかし、色見本とかカラーシミュレーションだけで色を決めてはいけません。必ず気に入った色が絞り込めたらA4サイズもしくはそれより大きな、現場で実際に使用する塗料で調色した塗料で塗り見本を作ってもらいましょう。

そうしないと、カラーシミュレーションや小さな色見本調のイメージと実際塗装したときのイメージが違うと言うこともよくあります。

小さな色見本は濃く見え、外壁などの広い面に塗ると薄く見えます。これを面積効果と言います。

また、朝、昼、夕方、夜では全くイメージが異なる色もあります。それにプラスして日向と影でも印象が違ってきます。

そこで、業者が作ってきたA4程度の塗り板を外壁の日の当たる部分とか影の部分、朝、昼、夕方、夜といろんな場所・時間帯で確認してください!

色を決定する時は、家族全員で話し合ってください!そうしないと、塗装後10年以上はその色となりますので、一人でも気に入らない人がいますと後々わだかまりを残すことにもなりますよね!

出勤時、帰宅時、散歩の時など気をつけて建物の外壁とかを見て気に入った色があったらスマホで写真を撮ってください。そして、その写真を業者に見せて、日塗工の見本帳などで写真の色を探し出し、それを元に塗り見本を作成してもらってください。

「日塗工」の見本帳と言うのは、日本ペイント、関西ペイントなどの主力と塗料メーカーが創立した塗料開発技術の向上や塗料による社会貢献を目的とした団体が、2年に一度発行している色見本帳です。
この色見本は、印刷見本ではなく塗料を調色したものを紙に塗装しています。ですので、調色をする場合は、ほぼ同じ色を作り出すことができます。(塗料の種類によってはピッタリとは合わないものもあります)いわば塗料の物差しみたいなものです。
この色数の色見本であれば、通常は15,000円〜30,000円程度はしますが、この見本帳は3,000円程度で購入できます。
色を決める立場にある人は一冊購入しておくと便利ですよ!

色によっては、雨筋汚れなどが目立つ色があります。特に真っ白や真っ黒の色は、それが顕著に現れます。逆に汚れにくい色はグレー、アイボリー、ベージュ系の色です。よく言う無難な色ですね!
また、色を決定する場合に重要なのは、塗装しない部分の色との調和を考えることです。
塗装しない部分とは、窓のサッシ枠、玄関ドア、陶器瓦や和瓦などです。
特に屋根は大きな面積がありますので、外壁と屋根の色がチグハグだとバランスの悪い建物となります。例えば屋根は和瓦なのに壁は洋風というものです。こうなりますと最悪ですね!

変色しやすい色!
赤、黄、青などあざやかな色は変色、色さめが早期に発生します。
逆に変色、色さめしにくい色は、冒頭でお話しした汚れが目立ちにくい色と同じで薄くて、淡い色になります。グレー、アイボリー、クリーム、ベージュ系ですね!
高耐候性を求める人はこの色を選んでください。

色が決まったら次は艶ですね!
平家で純和風の住宅の外壁が、艶々しているのも違和感があるのではないでしょうか?
できれば、5分艶とか3分艶が良いのではないでしょうか?
しかし、艶調整をすると耐候性は落ちます。その辺も考慮して艶調整をしてください。

色が決まったら、施工業者にお願いして同じ色、または同じような色で塗装した建物を見せてもらいましょう。おそらく嫌がる業者はいないと思いますのでそのような物件があるならそうして下さい。実際施工された建物をみるのが一番イメージし易いでしょう。

次は附帯物の色決めになります。
先ず軒天(上裏)ですが、濃い色にすると部屋の中から外をみた時に、部屋全体が暗く感じられます。また、通常の配色であれば、屋根は比較的濃い色で施工されます。これに合わせて軒天も濃い色にすると、奥行き感がなくなりベターッとした印象になりがちです。やはり立体感を強調した方が建物はスッキリと見えます。特にこだわりがなければ、白っぽい色に仕上げましょう!

次は、樋と破風の色ですが窓サッシと同じ色にするとスッキリ仕上がります。竪樋は外壁色と同じでもいいと思います。
樋を強調するような色にすると枠取りをしたような感じになり鬱陶しく感じます。
特にこだわりがないのであれば、窓サッシと同色に仕上げましょう。
それから、雨戸・雨戸の鏡板も窓サッシと同じ色に仕上げて下さい。
雨戸は閉めると建物全体の大部分を占めることとなります。窓サッシが黒なのに白とか、赤とかで塗装すると目立ちはするでしょうけど、建物全体はチグハグな印象となります。
こちらも、特にこだわりがなければ窓サッシと同じ色に仕上げましょう。

窓の上にある小庇の板金は屋根と同色にするとスッキリします!また、小庇の破風は大屋根の破風と同色にしましょう!細かい部分を他の色にすると、その部分が強調され鬱陶しく感じるものです。

最近はツートーンカラーの配色を選ばれる方も増えてきました。同系色の色で濃淡をつけるのがスッキリ見えますが、色の相性の良いもので濃淡をつけるのもいいですね!
色の割合は6:3や7:3がバランスが良いと言われてます。
しかし、最近はベランダの外側だけ色変えするとか、玄関周りの奥まった部分だけをポイント色で仕上げるといったものも多くなりました。
最後に2色・3色で建物を塗装する場合に、赤と黒、黄と赤、黄と青など原色系の色で色分けをするのはやめて下さい。店舗だったらいいでしょうけど、毎日自分たちが住む家ですから、すぐに飽きが来て、塗り替えたいと思うようになりますが、外壁塗装はそれなりの出費が必要となりますので、飽きたからと言ってすぐに塗り替えるのも大変でしょう!

最後に、どうしても鮮やかな原色系の色で仕上げたいのであれば、塗料のグレードを上げましょう!フッ素樹脂塗料とか、無機塗料とかです。全体は落ち着いた色で、ポイント色だけ原色系の色にしたいのであれば、その部分だけでも塗料のグレードを上げることをお勧めします。

それでは動画どうぞ!

MY GEAR
メインカメラ:SONY FX-3
サブカメラ: Canon EOS80D
単焦点レンズ:SONY FE20mm F1.8
広角レンズ: Canon EFS10-18mm
ズームレンズ: Canon EFS18-135mm
マイク: SONY ECM-MS2RODE WIRELESS GO
ドローン: DJI Mavic mini
アクションカメラ: GoPro hero8-black
メインコンピューター: MacBook Pro (15-inch)
編集ソフト: Final Cut Pro X

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