8月18日、今日の「365日にっぽんのいろ図鑑」は鉛白(えんぱく)です。
そこで、少し鉛について調べていましたら、酸化チタンの発がん性と言う記事を見つけて驚いております!
古来より白色顔料として鉛が多く使われていましたが、その毒性により使用を規制する様になりました。
鉛の発色は人間の美白肌の色彩として大変に美しく見えるため、絵具としてはルノワールなど女性の肌を描くのに多用した画家が多く、洋の東西を問わず人間が肌に塗るおしろいの発色成分として用いられてきました。
当然、毒性からの中毒者も絶えなかったが、禁止されてもなお使用され続けた。 と言う歴史があります。
当然、塗料にも使われていました。
主に錆止めペイントに多く使われていましたが、国際的な2020年までの塗料中鉛廃絶の動きが高まる中、また幼児・妊婦・飲料水・食品などで、直接接触する恐れのある用途への使用等について、社会的悪影響の問題から、代替商品への切り替えを各塗料メーカーが進めてきました。
その結果、鉛丹錆止めペイントやシアナミド鉛錆止めペイント等の鉛・クロムを多量に含む塗料は2020年3月末を持って全廃されました。
鉛白に変わって現在、白色顔料として用いられているのは酸化チタンです。
しかし、国際がん研究機関(IARC)が2010年に酸化チタンは発がん性あると発表しました。
また、欧州連合は、今年2月に危険有害化学品の分類、表示、包装に関する規制において、酸化チタンを発がん区分に分類する旨の官報を公布しました。
2021年10月1日を適用開始日としておりまして、1%を超えて酸化チタンを含有する製品には、特定の警告表示及びラベル表示が必要となります。
このことについて、日本酸化チタン工業会が発表した資料によると、条文には適用対象となる酸化チタンを「粉体形態の酸化チタンであるか、または組み込まれている酸化チタンが1%か、またはそれ以上含まれる粉体形態混合物」と定義。液体及び粉状でない固形混合物は分類されないが、1%を超えて酸化チタンを含有する製品については、特定の警告表示及びラベル表示が必要となる。としています。
国内では2016年12月に厚生労働省が酸化チタンの取り扱いに関し、労働者の健康障害防止対策の徹底を通達したことで規制強化の動きが進展すると見られていましたが、表面処理酸化チタンと無処理酸化チタンの有害性検討が充分でないとの意見により措置検討を一時中断(2018年)しまして。2020年の終了をめどとする第三者機関による試験結果を経て、再度有害性について検討するとしています。
ただ、再検討するまでの期間において、欧州連合の議論を注視するとしており、今回の規制により国内への影響が懸念されます。
日本塗料工業会の資料によりますと、現在製造されている液体塗料の酸化チタンは10~30%含まれておりますが、全て表面処理酸化チタンが使用されているとの事です。
また、液体塗料に含まれる酸化チタンの粒子は大きく、樹脂と混合されているため大気中に発じんする可能性はほとんど無いとされています。
それに、酸化チタンメーカーでは、粉状の酸化チタンを袋詰めする作業中に発じんする可能性があり、それ以降では、酸化チタンは樹脂と混合されるため、酸化チタンが発じんする可能性はほとんどない、と主張しています。
今後発表されるであろう、第三者機関による表面処理酸化チタンの有害性の有無の結果が待たれますが、通常の日常生活において、塗料中の酸化チタンが飛沫化した物を吸引して、発がんするレベルに達する可能性はきわめて低いと思います。
挿入BGM:
http://musmus.main.jp/bgm.html
https://dova-s.jp/bgm/play710.html
MY GEAR
メインカメラ:SONY FX-3
サブカメラ: Canon EOS80D
単焦点レンズ:SONY FE20mm F1.8
広角レンズ: Canon EFS10-18mm
ズームレンズ: Canon EFS18-135mm
マイク: SONY ECM-MS2RODE WIRELESS GO
ドローン: DJI Mavic mini
アクションカメラ: GoPro hero8-black
メインコンピューター: MacBook Pro (15-inch)
編集ソフト: Final Cut Pro
コメントを残す