雨や風、太陽(特に夏場)を浴び続けていると、屋根・外壁の塗膜が少しずつ痛んできます。

塗膜劣化するのは、「紫外線」「熱(太陽光の赤外線)」「水」が主な要因です。

太陽光の「紫外線」と「熱(太陽光の赤外線)」が日々じわじわと塗料の樹脂分を破壊することで、劣化が進行します。

樹脂というのは、ウレタンであったり、フッ素あったり、その塗料のベースとなる素材です。
樹脂とか顔料とかのお話なまと後日したいと思います。

紫外線(光)は、化学変化により塗膜の結合の弱いところから分解させます。

熱は、熱的変化により熱冷の繰り返しによる疲労劣化を引き起こします。

水は、化学変化により塗膜中に浸透し、膨潤や塗膜内部へと酸素を運ぶ役割をします。

その他の外的劣化要因は次のとおりです。

酸素は、化学変化により塗膜を酸化させます。
塗膜に日光の直射があっても酸素がなければ劣化は非常にゆっくりとであり、日光、酸素は、それぞれ単独では劣化に対する作用は少ないと言えます。
高い湿度にさらした場合でも、酸素がなければ劣化は非常にゆっくりと進行するだけです。
すなわち、酸化作用が大きな要因となります。

酸性雨(二酸化硫黄)は、化学変化により紫外線、水により硫酸となり樹脂を分解させます。

固形物質(石とか、ひょう等の飛来物)は、物理変化により塗膜を削る、割る作用をします。

微生物は、化学変化によりカビ等を発生させます。

塗膜の劣化は、つや引け(褪色、変色)→白亜化(チョーキング)→割れ(クラック)→はがれ と進行していきます。

●つや引けや退色、変色は塗料の種類にもよりますが、新築時から約7年〜10年程度経過すると見られる様になります。
これは塗料の成分である樹脂の劣化によって起こります。褪色・変色の劣化現象が起こると、古びた印象を与えてしまい、建物の美観不良につながります。

●白亜化(チョーキング)は、樹脂の劣化によって顔料が塗膜表面に現れることで発生します。
塗膜に触れたときに白っぽい粉が手に付着すれば、白亜化が起こっていると言えます。

●割れ(クラック)は、樹脂の劣化がさらに進行すると、表面から樹脂、顔料が離脱し膜強度の低下や付着性の低下で表面に歪みを生じ割れが生じます。
割れ(クラック)が起こると建物の美観が損なわれるだけでなく、建物素地へ水が浸入してしまいます。

●剥がれは、さらに塗膜劣化が進行しますと、塗膜の付着力が低下し発生します。
はがれが起こると、素地を保護する機能が完全に失われ、サイディングボードを留めている下地木材等を腐食させる原因となり建物そのものを劣化させていきます。

北面など、あまり日の当たらない部位にカビや苔が発生するのも塗膜の劣化現象になります。
塗膜表面が、「紫外線」「熱(太陽光の赤外線)」の影響を受けて樹脂の劣化が進行することにより、塗膜内部への水分侵入が発生しています。この水分とカビや埃などが結びついた状態です。

もう、お分かりだと思いますが、塗膜が劣化すると塗膜そのものが薄くなっていきます。
塗料の性能を100%発揮するには、施工時の膜厚管理が重要となってきます。
塗料メーカーのカタログを見ると、1㎡あたりの塗布量が記載されています。この塗布量をきっちり管理するこでメーカー推奨の膜厚が確保できます。

一般的には、塗装をすると塗るとイメージですが、建築塗装の場合は塗料を乗せるというイメージです。チョット解りずらいですが、食パンにバターを塗るくらいの感覚で塗料をのせます?
エナメル塗料の場合大体1回塗りの塗布量が1㎡あたり0.15kg前後といったところで、膜厚が約30μ(100分の3ミリ)程度となります。

標準的なエナメルタイプの建築塗料の場合は、下塗り1回、上塗り2回の施工となりますから、約90μの膜厚ということになります。
しかし、一般の方が塗装される場合は、3回塗りでこの膜厚をつけるのは容易ではないと思います。その様な場合は、3回、4回と標準塗布量を使うまで塗る必要があります。
溶剤系の塗料はシンナーで、水性塗料は清水で希釈するのですが、私たちが施工する場合は殆ど希釈はしません。多少塗りにくいぐらいで膜厚を確保できます。

住宅一軒でどれくらいの塗料を使うのか?ここで重要となってくるのが、施工数量です。
図面または現地での実測できっちりと積算する必要があります。先ほどの例を取りますと、上塗り2回塗りで1㎡あたり0.3kgで外壁面積が200㎡だった場合、200✖️0.3となりまして60kgの塗料が必要となります。15kgとか16kg入りの塗料で4缶ですね。

この様な膜厚管理を実施できる業者が施行しますと、その塗料の性能を100%発揮できると思います。

それでは動画をどうぞ!

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