最近、住宅塗り替え現場に於いて弱溶剤塗料とよく耳にする様になってきましたね。

今回は、そんな弱溶剤塗料と強溶剤塗料の違いを解説していきます。

そんな訳で、水性塗料のお話はまた後日と言うことでお願いします。

弱溶剤塗料とは、簡単に言えば「弱いシンナーで薄めて使う塗料」です。

強溶剤塗料とは、こちらも簡単に言えば「より強いシンナーで薄めて使う塗料」となります。

殆どの溶剤系塗料は、缶から出してそのままの状態で塗ることは出来ません。

使用する時にシンナーで薄めます。

弱溶剤塗料のうすめ液は塗料用シンナーです。

塗料用シンナーは主にターペン、ミネラルスピリットなどの脂肪族の成分が用いられています。

強溶剤と比べてやや速乾性などの機能性は落ちますが、臭いも少なく、引火点も高いので安全性も高い優れた塗料と言えます。

ターペン可溶塗料、NAD型塗料、非水分散型塗料、と呼ばれることもあります。

一方、強溶剤塗料のうすめ液はラッカーシンナー、ウレタンシンナー、エポキシシンナーなどの樹脂成分にあった専用シンナーを用います。

このシンナーは主にトルエン・キシレンなどの芳香族という成分が用いられています。

工場の塗り床材など、耐久性や機能性がとても高いですが、臭いや環境への悪影響、引火性なども強いので、取り扱いには注意が必要です。

溶剤系塗料は大きくこの2つに分かれています。

最近は、戸建て住宅の塗装に強溶剤塗料が使われることは殆どありません。

強溶剤塗料は、重たい車や台車が走る工場の床や氷点下でも塗装が必要な現場とか、より強い密着力が必要な現場とかに使われます。

強溶剤塗料は溶解力がとても強いため、塗ったときに以前の塗膜を溶かしてしまう為、弱溶剤塗料や水性塗料などの塗り替えには強溶剤は使えません。(下地処理を行えば塗装可能な場合もあります)

強溶剤塗料用のシンナーは「VOC」と呼ばれる有害成分を排出するので、吸い込まないように注意する必要があります。

VOCは、「光化学スモッグ」という環境問題の原因になってしまう成分でもあるので、処分のときなどには環境面への注意も必要。

塗装するときには強い臭いがあるため、近隣への配慮も必要です。

弱溶剤塗料は強溶剤塗料ほどではありませんが(最近では塗料の開発技術が進み特殊な現場で使用する塗料を除きあまり違いは感じられなくなってきています)、強い塗膜を作ることができ、臭いも強溶剤よりかなり弱く、引火点も高く安全性も高いので、戸建住宅の塗装でも安心して使うことができます。

弱溶剤塗料は強溶剤塗料に比べると、乾燥が遅い傾向にありますが、VOCなども発散しません、水性塗料ほどではありませんが環境にやさしい塗料と言えます。

弱溶剤塗料、強溶剤塗料のどちらにも、樹脂のタイプ別にアクリル、ウレタン、エポキシ、シリコン、フッ素、無機塗料があります。

それに、一液タイプと二液タイプがあります。

1液タイプは、塗料缶+希釈材だけで使うことができる塗料です。とても扱いが簡単なので、DIYなどには適しています。
 
2液タイプは、塗料缶+希釈材に加えて、さらに硬化剤を混ぜる必要がある塗料です。扱いに手間がかかり、硬化剤を混ぜてから硬化までの使用時間が決めれれています(可使時間と言います)、費用も1液よりは高いですが、その分強い塗膜ができます。

それぞれ、耐候年数や使用用途に応じて選択します。

先ほども言いましたが、重たい車や台車が走る工場の床や氷点下でも塗装が必要な現場とか、より強い密着力が必要な現場は強溶剤塗料一択しかありません。

住宅の塗り替えや金属系の下地の場合、弱溶剤塗料を選択しましょう。

塗り替えの場合、旧塗膜が水性塗料の場合や特に匂いが気になる現場、屋内塗装の場合は水性塗料を選択しましょう。

溶剤系塗料を使用する場合は、換気に注意しましょう。

特に強溶剤塗料の場合は意識障害になる可能性も高くなりますので、体調がおかしいと感じたらすぐに作業を中止して、新鮮な空気が吸える場所で休憩する様にしましょう。

これを怠りますと最悪、死亡事故につながる可能性もあります。

それでは動画でどうぞ!

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